- 教員現場にある「がんばる人ほど損をする」構造
- 「全部自分で抱える」がしんどさにつながる理由
- がんばり方を見直すことで心と体に余白を作るコツ
- 引き算・手放す勇気・副業で変わった働き方の実例
- 自分を守るがんばり方とは何か、を考えるヒント
目次
「がんばってるのに、しんどいのはなんでだろう?」
新卒で教員になったとき、私はとにかく「がんばる」ことだけを信じていました。
授業準備、書類整理、部活、行事、保護者対応——
毎日「もっとやれることはないか」と動き続けて、
気づけば夜遅くに帰宅、土日は部活、心の余裕はゼロ。
それでも、「がんばればなんとかなる」と信じていました。
むしろ、「がんばらなきゃいけない」と思っていた。
でも、8年目を迎えた今、ようやく気づいたんです。
私、“がんばり方”を間違えてたかもしれない。
この記事では、
教員としてがむしゃらに走ってきた私が、
“がんばること”の方向を見直した理由と、その先にあった変化をお話しします。
教員の現場にある「がんばるほど損する」構造
教員という職場では、
「がんばること」が評価される…はずなのに、
がんばる人ほど疲弊しやすいという矛盾があります。
● 真面目な人に仕事が集まり続ける
「この人なら断らない」
「安心して任せられるから」
そんな理由で仕事がどんどん集まり、
雑務や委員の仕事は、“できる人”ではなく“断れない人”に回ってくるのが現実です。
● 手を抜ける人の方が長く続いている
がんばる人ほど燃え尽きて、
がんばりすぎない人の方が、元気で長く働いている。
「がんばり屋が潰れ、残った人に仕事が回る」
そんな悪循環を何度も見てきました。
● “がんばる=正しい”という空気が苦しくなる
- 疲れていても、休むのが悪い気がする
- 他人に迷惑をかけたくないと無理してしまう
- 自分だけ早く帰るのが申し訳なくなる
その空気が、「がんばることが目的化」してしまう現場を生み、
心も体も、いつの間にか限界まで追い込まれてしまうんです。
私が間違えていた“がんばり方”とは
私は、「全部自分でやる」が美徳だと思っていました。
- 人に頼るのは甘え
- 自分が抜けたら困る
- だから全部背負って頑張る
でもそれは、ただ抱え込みすぎていただけだったんです。
● 休むことに罪悪感があった
- 有給が取りづらい
- 欠勤が「迷惑」だと思っていた
- 調子が悪くても「私が行かないとまわらない」と思い込んでいた
● “ちゃんとやる”ことがプレッシャーに
周囲の期待を勝手に背負って、
「自分がしっかりしなきゃ」と思いすぎて、
逆にまわりに頼りづらくなっていたのは自分だったのかもしれません。
そんな働き方は、続かない。
それにようやく気づいた私は、“がんばり方”を少しずつ変えていくことにしたんです。
私が変えた「がんばり方」の具体例
「がんばらない」ことを選んだわけじゃない。
がんばる“方向”と“力の入れ方”を変えたんです。
● やらないことを決める
- 自分じゃなくてもできる仕事は他にふる
- 行事や委員も「最小限で終わらせる」がOK
- “丁寧にやりすぎる”癖を手放した
完璧を目指すより、「終わらせること」が優先でいい。
● 60点でもOKを出す
- 教材づくりもプリントも、100点じゃなくても良い
- 自分だけの基準に縛られない
- できたことに目を向ける習慣
● 体調とメンタル優先の日を作る
- 朝から「今日は定時で帰る」と決める
- 心と体が重たいときは“自分ファースト”
- 自分を後回しにしない勇気
● 副業で“外の世界”を知った
- 副業ライターとして働いたことで、
“頑張った時間”より“成果物”が大事な仕事の仕方を知った - 教員以外の働き方を体験したことで、「ゆるめること」に抵抗がなくなった
まとめ|がんばることは素敵。でも、間違った方向に走らないで
がんばることは素晴らしい。
でも、がんばる方向を間違えると、自分を傷つけることになる。
- 周りの期待に応えようとして無理をする
- 自分でやるのが正解だと思い込む
- 休めない、頼れない、抜けられない
その働き方では、続かないんです。
大切なのは、がんばることそのものじゃなくて、
“どうがんばるか”を選べているかどうか。
今、少しでも「しんどい」と思っているなら、
それは“サボりたい”からじゃなくて、がんばり方がズレているサインかもしれません。
あなた自身をすり減らさないために、
「がんばり方を変える」という選択肢、持っていてほしいです。
あとがき
この記事を書きながら、8年前の自分を思い出しました。
「誰よりも早く来て、遅くまで残る」
「手を抜かないことが、先生としての責任」
そんなふうに思っていた自分は、
確かに一生懸命だったけど、今なら「しんどすぎたよ」と声をかけたい。
自分を守るための働き方。
それは決して逃げじゃなく、“続けるための選択”です。
この記事が、あなたの“立ち止まって考える時間”になれたら嬉しいです。
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